今日はWavesのVSTプラグイン「Waves Tune LT」を紹介します。



補正エンジンは同じで、音質に差はないと公式が明言しているよ。編集機能を絞って価格を抑えたのがLT。まず試すならLTからで十分だ。
この記事では、Tune LTの仕組み・基本の使い方・上位版Waves Tuneとの機能差までをまとめます。
Waves Tune LTの概要・特徴
Waves Tune LTは、歌声の音程(ピッチ)を検出し、ピアノロール上で修正できるピッチ補正プラグインです。公式のテーマは「エモーションを損なわずにピッチ補正」——機械的に全部を直すのではなく、フレージングや歌の表情を保ったまま、外れた音程だけを狙って直せるのが持ち味です。編集は非破壊で、元の録音データは書き換えません。
画面の中心はピッチ・エディット・グラフで、以下の要素で構成されます。
ピアノロール
検出された歌のノートが鍵盤状のグリッドに表示される。音程の修正はここで行う。
ピッチエディタ
検出ピッチと補正結果を編集する画面。Zoom Toolで細部を拡大して作業できる。
波形オーバービュー
トラック全体のどこを編集しているかを一望する。
タイムライン
小節・時間の位置合わせに使う。
また、補正時の声質変化を抑えるフォルマント補正と、元の歌のビブラートの揺れを保つNatural Vibrato機能を搭載しており、「直した感」の少ない自然な仕上がりを狙えます。
基本の使い方(スキャン→ピアノロールで修正)


- ボーカルトラックにTune LTをインサートします。
- DAWを再生して、補正したい範囲を最後までスキャンします。歌声が解析され、検出されたノートがピアノロールに並びます。
- ピアノロールを見渡して、狙いの音程から外れているノートを探します。
- 外れたノートを正しい音程へ修正します。フォルマント補正とNatural Vibratoが効いていれば、声質やビブラートの表情は保たれます。
- 再生して確認し、バイパスと聴き比べて不自然さがなければ完成です。
上位版Waves Tuneとの違い
機能差は公式ページに明記されています。ポイントは「音質は同じ・編集機能が違う」ことです。
| 項目 | Tune LT | Waves Tune |
|---|---|---|
| 補正エンジン・音質 | 同一(公式明記) | 同一(公式明記) |
| グラフィック編集ツール | なし | 6種類 |
| MIDIの受信・書き出し | 非対応 | 対応 |
| スケールの詳細編集(Tolerance・Rangeなど) | 非対応 | 対応 |
| タイムライン任意位置からのスキャン | 非対応 | 対応 |
| Undo(取り消し) | 2ステップ | 32ステップ |
「外れた音を直せれば十分」ならLT、メロディをMIDIでやり取りしたり、ピッチを細かく描き込んで追い込みたいなら上位版のWaves Tuneが向いています。なお、ライブや配信でのリアルタイム補正には、姉妹製品のWaves Tune Real-Timeが別途用意されています。
用途別の使い方の目安
| 目的 | 使い方の目安 |
|---|---|
| 気になる数音だけ直したい | 外れたノートだけを修正し、他は触らない。歌の表情が保たれ「直した感」が出にくい |
| ピッチが不安定なテイクを全体的に整えたい | スキャン後に全体を見渡し、ズレの大きいノートから順に修正。Natural Vibratoを活かして揺れは残す |
| ケロケロボイス(エフェクト的な使い方) | 補正を強くかけるほどロボット的な質感に近づく。即時性が欲しいエフェクト用途ならTune Real-Timeも検討 |
よくある質問
Q. Tune LTとWaves Tuneで音質に差はある?
ありません。公式ページに、両者は同じエンジンを使用しており音質差はないと明記されています。差が出るのは編集機能(グラフィック編集ツール・MIDI連携・スケール詳細編集・Undo段数など)です。
Q. リアルタイムのライブや配信で使える?
Tune LT/Tuneは「スキャンしてから編集する」制作向けのエディタ型です。ライブや配信でその場で補正したい場合は、低遅延処理の姉妹製品Waves Tune Real-Timeが向いています。
Q. いくらで買える?
定価は17,380円ですが、Wavesはセールが非常に多く、2026年8月確認時点では6,160円でした。現在の価格は下記の公式ページで確認してください。
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