【VST解説】WavesのV-EQ3・V-EQ4の基礎知識と使い方

こんにちは、DTM音楽研究家のイボGです。

今回はWaves社のプラグインから「V-EQ3」、「V-EQ4」の基本操作とサウンドの特長などをまとめました。

目次

製品の特長・コンセプト

Wavesは、「Rシリーズ」「Hシリーズ」など製品コンセプトごとにアルファベットを冠した命名をしていますが、この「Vシリーズ」では、ヴィンテージ機器のハードウェアプロセッサーを忠実にモデリングしており、特に60年代・70年代頃の音楽に見られるウォームでファット、リッチなサウンドを簡単に提供することを目的としています。

V-EQ3は歴史に残るハードウェアの名機であるNeve 1066、Neve 1073(ビンテージマイクプリ&EQ)をモデリングしているプラグインです。(Neve 1066とNeve 1073基本回路はは同一でEQの周波数帯が異なる)機能としては、ハイパスフィルター付3バンドEQとなります。

Neveとは
1961年に設立されたイギリスの音響メーカーでルパート・ニーヴ氏が創業。レコーディング業界における数々の伝説的な定番機器を生み出しており、現代ではそれらをモデリングしたVSTプラグインが数多くのメーカーから出されている。

周波数ポイントが自由自在に選べるデジタルEQとは対照的で、限られた周波数ポイントしかありませんが、これが実に音楽的な特徴を与えるのに重要な選定となっています。

V-EQ4は、こちらも伝説的なハードウェアの名機Neve 1081をモデリングしており、バンド数や機能の増加に拡張されたことで、より繊細で入念な音の作り込みが可能となり不動の地位を得たと言われる定番機を模したプラグインです。機能としては、ローパス/ハイパスフィルター付4バンドEQとなります。

なお、V-Seriesで気をつける必要があるのが、信号基準レベルも実機のアナログ基準としているので、デジタルレベルのままの信号を流すと、入力過多となってしまう点で、V-Compの使用時に気をつけないと音がパツパツに潰れてしまいます。

アナログの世界では、0~+5dBUが理想的なレベルとされており、アナログ基準ので0dBUはデジタルスケール上の-22dBFSとなるように設定されていることから、V-Compの理想的な入力レベルは-22~-17dBFSとなるので、この点は必ず覚えておいてください。

※dBuとdBFSについては、こちら。

緻密で高精度なEQカーブを作り出したい場合は、別のEQが適切と言えそうですが、ヴィンテージサウンドを手軽に手に入れたい場合は、非常に優秀な音作りができるプラグインとなります。

では早速各パラメーターの動きを紹介いたします。

使い方・パラメーター

Wavesの公式マニュアルでは、V-EQ4は個別楽器用、すなわち音色づくりを目的としたトラックFXにインサート、そしてV-EQ3はマスタリングEQとしての使用を推奨しています。

V-EQ3パラメーター

V-EQ4パラメーター

プリセット

この製品の武器は、楽器ごとの即戦力プリセットが付いていることで、個人的にも重宝しているプラグインの一つです。

ミっクスで使うイコライザーは、計画的な作業が必要なので、周波数モニターが付いているタイプの方が便利ですが、このプラグインはどちらかと言うと、積極的な音色づくりのために活用することが多く、特にプリセットはかなり秀逸なので、プリセットをベースに音作りしています。

参考動画

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