皆さんこんにちは、DTM音楽研究家のイボGです。
DAWってたくさんあるけど、どれを買えばいいのかしら…?
全てのDTMerさんがDAW選びの悩みから始まっていると思います。それもそのはず、DAWの略は
D(どれを)
A(えーらべばいいのか)
W(分からない)
すみません…冗談はこの辺で
DAWは音楽制作の最も基本的なツールだよね
使用する製品によって、使い勝手や制作のスピード、アレンジアイディアの引き出し、モチベーションなどに影響があるので、自分の制作スタイルにあったDAWを選ぶことが大切となってきます。
ただ、どれも数万円と高いので慎重に選びたいところです。私のようにとりあえず買ってみちゃう人は、勇気が必要というか、おバカというか、家族に虐げられることになりますので、皆様どうかご慎重に…。ただ、有名クリエイターや憧れの制作家が使っているという理由で同じ環境を揃える方法はありかなと思います。そうした覚悟による入り方はかっこいいですし、モチベーションも比較的高まると思います(やってみると絶望することもあると思いますが、頑張りましょう!)。
有名クリエイターが使っているDAW(参考)
※私イボGは「CUBASE10.5」「SONAR X1 Producer」「Logic Pro X 10.5」「Studio One 4」「Cakewalk by BandLab」を所有しており、最近興味があるのは「Bitwig Studio 3」というDAWです。
様々な視点からDAWを紹介していくよ!
とりあえず安く手軽に始めたい
Cakewalk by Bandlab
とにかく今すぐDTM・音楽制作を始めてみたい方は、今すぐこのソフトをダウンロードしてください。しかも、単なるフリーウェアではなく、元々有料製品で国内でも人気競合製品だったものが無料公開されているんです。有料版を購入していた私からするととても魅力的というか、「ずるい」と思いました。
もちろん、ライセンスの関係もあってか、流石に音源やエフェクトは有料製品時代ほど充実はしていないですが、それでも音楽制作をスタートさせる上で、良いスタートを切れる状態は充分に整っているので、後は必要に応じて新しい音源やプラグインエフェクトを買い足していけば何も問題ないです。どれを買うか悩んでいる状態が続くぐらいだったら、まずは無料であるこのソフトをすぐにインストールして、音楽制作というのものに身体で触れていった方が早いと思いますよ。
- 音源の良さと機能が魅力的な元有料人気ソフト
- 無料版でも最低限の音源やプラグインは使用可能
- Windowsのみ対応
インストールの手順は次の記事に載せていますので、是非参考にしてみてください。
Logicシリーズ
こちらは無料とまではいきませんが、apple macbookユーザーであれば、24,000円(2021年2月現在)でフルスペック機能を使うことができるため、他社製品の半額以下でDTMを始めることができます。
ちなみに、macbookにはこの「Logic」の簡易版に当たるような「GarageBand」という音楽制作ソフトが最初から入っているので、とりあえず無料で音楽制作を初めてみたいという方はまず「GarageBand」を使ってみても良いと思います。
宇多田ヒカル、槇原敬之をはじめとしてmacユーザーにかなり支持されているソフトです。
- 世界的にもシェアが高いソフト
- 他社ソフトよりも低額でフルスペック版が使える
- オールジャンル向きだったが、クラブミュージック機能も強化
- Apple製品のため、親和性が高い(Macのみ)
- iPadをコントローラとして活用もできる
- プラグインがVST形式に対応していない(AU形式のみ)
Logic Pro Xシリーズは2013年のリリース以降他社製品と比較して、大きなアップデートがほとんどされていなかったので、apple storeでは不満に感じるユーザーレビューも多く見かけられました。
しかし、2020年5月に最大規模アップデート版の「Logic Pro X 10.5」がリリースされて、Logicユーザーは歓喜の声をあげていました(私はこのタイミングで購入)。かなり機能が充実したため、「11.0でも良いのでは?」という声もあります。
なお、2020年11月の10.6へのバージョンアップで最新のAppleシリコン搭載のMac製品にも対応しました。ですが、丁度mac本体がApple製シリコンへの転換期であり、Intel製CPUのmacbookでは動作が重くなるなどの事象が報告されているので、自身の端末とインストールするバージョンの情報などは事前にTwitterや製品レビューを活用してきちんと収集するようにした方が良さそうです。
スタンダード製品を使いたい
人気がある製品やシェア率の高い製品を持つことは、それだけで様々な恩恵を受けることに繋がります。ドラクエの勇者、戦士しかり、MicrosoftのOfiiceしかり、DAWのド定番製品が次の3つの製品ですので、特に強いこだわりが無ければ、この中から選んでしまうのも一つの手だと思いますよ。
CUBASEシリーズ
国内ではダントツNo.1のシェア率を誇る「CUBASE」シリーズ。あの中田ヤスタカ、岡崎体育、ヒャダイン(前山田健一)、プロで使っているアーティストも多く見かけます。
かつて「SONAR」という製品と国内で人気を二分しており、最終的に勝ち残った長寿ソフトなので、親切な作曲・編曲のアシスト機能、充実した音源やエフェクトといったところも磨きがかかっていて売りの一つになっています。iPhoneのようなスタンダード製品から入りたい場合には、これ一択となるかと思います。
最上位グレードでは、「テイクコンピング」と呼ばれる、ループ録音からベストテイクの組み合わせ選出が簡単にできる機能が付いているので、ギターフレーズやボーカルフレーズの録音データからの編集作業がかなり迅速に行えます。
また、オーディオクォンタイズやVari Phrase機能がCUBASE自体に付いているので、外部ツールを使わなくて、オーディオの編集(伸縮)や部分的なピッチ編集が可能にな所も自作音楽を行う上では強みになります。
- 国内ユーザー数がiPhone並にダントツ
- 情報量が多く国内サポートも充実
- コードアシスト機能で作曲・編曲初心者でもOK
- オールジャンルに適したDAW
- ボーカル編集プラグインも標準装備
- ボーカロイドとの親和性が高い
- 3ラインナップ展開(価格は比較表に掲載)
- Window/Mac両方に対応
- 起動には「e-Liscenser」という認証用のUSBが必要
グレード比較 | PRO | ARTIST | ELEMENTS |
---|---|---|---|
価格 | 60,000 | 35,000 | 14,000 |
インストゥルメント・トラック | 無制限 | 32 | 24 |
オーディオ・トラック | 無制限 | 64 | 48 |
インストゥルメント数 | 8 | 8 | 3 |
オーディオエフェクト数 | 76 | 57 | 46 |
テイクコンピング | ○ | ○ | なし |
オーディオクォンタイズ | ○ | ○ | なし |
Vari Audio | ○ | なし | なし |
コードアシスタント | ○ | なし | なし |
Studio Oneシリーズ
CUBASEを構築したプログラマーデザイナーにより、新たに構築されたDAWということでかなり注目が集まったPreSonus社製製品です。
イチから新たに構築されたため洗練されていて、動作が軽く、音質が良い次世代DAWとして紹介を受けることも多いので、優良株の可能性を見越して最初からStudio Oneを選ぶというのも賢い選択かもしれません。実際にプロでも乗り換え先にこの「Studio One」を選んでいる方は多数いそうでした。
2020年7月には「Studio One 5」にアップデートされ、ライブ演奏に特化した「Show Page」という機能が追加されています。また、「Studio One 4」から登場した新機能のコード・トラックとハーモニー編集機能で、ノートデータやオーディオトランスポーズ、転調やコードの置き換えなどを柔軟に行うことができるので、様々なアイディアを試すことができます。
- 人気・乗り換え者多数の人気DAW
- 値段がCUBASEと比較すると安い
- CD製作時に必要なマスタリング機能がある
- 動作が軽く音がクリアで良いという評判 が多い
- 別のアレンジ・ミックスを平行試作できるスクラッチパッド機能
- ピッチ補正の定番ソフトMelodyne Essentialを内臓
- 3ラインナップ展開(価格は比較表に掲載)
- Windows/Mac両方に対応
グレード比較 | Proffesional | Artist | Prime |
---|---|---|---|
価格 | 45,000円程度 | 15,000円程度 | 無料 |
インストゥルメント数 | 5 | 5 | 1 |
オーディオエフェクト数 | 41 | 30 | 9 |
外部プラグインの読込み | ○ | 不可 | 不可 |
コードトラック・ハーモニー機能 | ○ | なし | なし |
マスタリング機能 | ○ | なし | なし |
スクラッチパッド | ○ | なし | なし |
Melodyne | Esseintial | 体験版 | なし |
Pro Tools
とにかくプロを目指すのであれは、音楽業界で最も普及しているフォーマットに選ぶべきでしょう。納品時には、当然同じ製品間の方が容易になるため、MicrosoftのOfficeシリーズ(Word, Excel, Power Point)のように業界シェア率が高い製品に合わせておくことはそれだけ優位となります。
「Pro Tools」は音楽業界・エンジニア用製品として最も標準的なDAWとなります。福山雅治、UVERworldといったプロのアーティストのプライペートスタジオにもこの「Pro Tools」が入っているようですね。
しかしながら、位置付けはやはり業務用製品であり、ユーザーに親切な作りになっていないのでDTM初心者には完全にオススメしない製品です。DTMを初める段階ということであれば、こんな製品があるということを知っておくだけでも、良いでしょう。ちなみにサブスクリプション版と永続ライセンス版がありますが、個人的には短期間での利用でない限りは、コスパの良い永続ライセンス版をおすすめします。
- 業界標準・エンジニア向けのDAW
- オーディオ録音・編集機能に優れている
- 打ち込みもできるが、曲作り用途は不向き
- プラグイン形式が独自のため、対応製品が少ない
- 価格は77,000円程度
- Window/Macの両方に対応
直感思考のクラブミュージック派
フレーズ・演奏をイチから考えて作ることよりも、既に形になっている素材を混ぜ合わせて作る実験的・偶然的出会い。それは音楽制作というよりも音楽調合と呼んでもいいかもしれませんが、そんなクラブミュージック寄りの音楽制作に特化したDAWがこちらの製品です。とにかく直感的に使うことができるので、理論から勉強しなくてはならない音楽制作よりも本当の意味で「音を楽しむ音楽」ができるかもしれません。
Liveシリーズ
ダンス・クラブミュージックの本場欧州、ドイツメーカーのAbleton(エイブルトン)社によりリリースされているのが「Live」シリーズで、最新版の「Live 11」は、2021年2月23日に発売されました。その名の通り、ライブでの演奏にも特化したエフェクティブな操作性で化学反応を生み出す楽器と呼んでもいいかもしれません。
特徴的なのが一般的なDAWで見られるような、画面が左から右に進んでいくようなタイムラインビューに加えて、ループ素材を並び替えて演奏を行う「セッションビュー」があるため、ループ素材を多用するクリエイターに人気の製品となっています。
- 世界のシェア数No.1
- ダンスミュージック制作・ライブ演奏に最適
- ループをリアルタイムに並替えて演奏する
- プラグインを自作できる
- Live専用のハードウェアが充実している
- 価格がDAWの中で最も高価格
- Windows/Macの両方に対応
Bitwig Studioシリーズ
Bitwig Studioは「既存のDAWの殻を破り、楽しく気軽に音楽制作できるツールを作りたい」という思いで開発された新しいDAWです。むしろ、新しい製品コンセプトのため、開発チーム側では「DAW」ではなく、「ミュージック・クリエーション・ソフトウェア」と呼んでいるぐらいのようですね。
ちなみに、ダンス・クラブミュージックといえば「Live」ですが、Bitwig社も「Live」を開発した元Ableton社のエンジニアが設立したようなので、「Live」同様にグリッド状の画面にループ素材を並べていくセッションビュー機能などがあり、魅力的なソフトとなっています。自分でシンセサイザーやエフェクトを創作する「The Grid」と呼ばれるモジュラー環境を整えており、最新版は「Bitwig Studio 4」が2021年7月に発売されました。
- 「音」を「楽」しむクリエーションウェア
- 直感的な操作で音楽制作がすぐに始められる
- Liveのスピンオフソフトといったイメージ
- 価格は50,000円程度
- Windows/Macの両方に対応
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