【有名アーティストから学ぶ音楽制作のいろは#003】Perfume with 中田ヤスタカ先生

本コーナーでは、音楽業界のトップランナーたちがどのようにして彼らのヒット曲を生み出しているのか、各アーティストの音楽略歴をたどりながら、彼らの楽曲が持つ独特の特徴を探っていきたいと思います。


こんにちは、イボGです。

ライブ鑑賞が好きでDVD、Blu-rayを多数持っていますが、Perfumeさんは発売されている作品数も多いということもあり、たくさん持っています。映像も音楽もスパイス抜群でクリエイターの方は刺激をもらえるのではないでしょうか。大画面で見ると迫力抜群で最高ですよ。

先日AIボーカル(Synthesizer V AI)を駆使して個人的に好きな曲の「SEVNETH HEAVEN」をカヴァーさせていただきました。中田ヤスタカさんに関しては、もはや若き伝説すぎて今更ここで語らなくてもという思いもありますが、自分なりに向き合ってみようと思い、今回はPerfumeさんの音楽クリエーターである中田ヤスタカさんがどのように音楽に向き合ってきたかについて掘り下げていきたいと思います。

イボG

本家のサウンドのセンスとキレは難しいので、アコースティック寄りの雰囲気に仕立てました。

AIボーカルを使いつつ、DTMでカヴァーしました
中田ヤスタカさんの音楽スタイルは不動の地位を確立しています
目次

Perfumeさんの音楽略歴

Perfumeさんは、2000年に広島県で結成された日本のテクノポップガールズグループです。メンバーはあ〜ちゃん(西脇綾香)、かしゆか(樫野有香)、のっち(大本彩乃)の3人で構成されており、今や国民的グループとして親しまれているのではないでしょうか。彼女たちは2003年にアミューズと契約し、2012年からはユニバーサルミュージックグループと契約しています。

彼女たちの音楽キャリアは、地元広島でのシングル「オマジナイ・ペロリ」のリリースに始まり、その後東京に移り、カプセル(CAPSULE)のプロデューサー中田ヤスタカさんとのコラボレーションを開始しました。2005年にはトクマジャパンコミュニケーションズとメジャー契約を結び、「リニアモーターガール」でメジャーデビューを果たします。

彼女たちのブレイクスルーは2007年のシングル「ポリリズム」で、これがNHKのリサイクルキャンペーンのテーマソングに選ばれ、大きな注目を集めました。この曲はオリコンチャートでトップ10入りし、以降のシングルやアルバムも高いチャートポジションを獲得しています。

Perfumeさんの音楽は、テクノポップ、シンセポップ、ダンスポップなどの要素を取り入れたエレクトロニックダンスミュージックで、オートチューンやボコーダーを駆使した加工されたボーカルが特徴です。また、彼女たちのダンスパフォーマンスも高く評価されており、振り付けはMikikoさんが担当しています。Perfumeはアジアの音楽シーンで成功を収め、国際的にも認知されています1

以上がPerfumeの音楽略歴です。彼女たちの音楽は、新しい音楽の可能性を切り開き、多くのファンに勇気とインスピレーションを与えてきました。

イボG

ポリリズムは名前の通り複数(Poly)のリズム(Rhythm)の曲です

爆発的ヒットのきっかけとなった「ポリリズム」

面白いことにこのポリリズム部分のアプローチは制作側の中田ヤスタカさんとプロデュース側で対立があり、日本の音楽シーンに対してアプローチが複雑という理由で反発もあったそうですが、結果中田ヤスタカさんの想いと斬新なアプローチが最終的にはリスナーの耳に届いたようですね。結果、中田さんは更に自身の中でも実験的な攻めたアプローチを展開しています。

セールス記録

Perfumeさんのセールス記録について調べたところ、彼女たちのシングルとアルバムの合計販売数は500万枚以上に上ると報告されています。これは、彼女たちの音楽が幅広いリスナーに受け入れられ、大きな成功を収めていることを示しています。

また、2008年にリリースされたアルバム「Game」は、Perfumeにとって初のオリコンチャート1位を獲得したアルバムとなり、同年リリースされたシングル「Love the World」は、彼女たちにとって初のオリコンチャート1位のシングルとなりました。

Perfumeは、日本国内だけでなくアジア全域での成功を収め、国際的な音楽シーンでも高い評価を得ています。彼女たちの音楽は、テクノポップのジャンルで特に注目され、2012年にはユニバーサルミュージックグループとのグローバル契約を発表し、世界中のファンに向けた活動を展開しています。

中田ヤスタカさんの音楽略歴

中田ヤスタカさんが音楽プロデューサーとしてのキャリアを築くまでの経歴は、彼の早い時期からの音楽への情熱と、その才能が認められた結果です。10歳の頃から作曲を始め、ピアノの演奏をラジカセで録音することから音楽制作への興味を深めました。16歳でヤマハのコンテストに参加し、テクニック賞を受賞するなど、若い頃からその才能を示していました。

イボG

私も当時コンテストの作品聞いて衝撃受けましたが、まさかあの中田ヤスタカさんだと思いませんでした

東京スクールオブミュージック専門学校を卒業後、1997年に音楽ユニットcapsuleを結成し、2001年にメジャーデビューを果たします。その後、Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅなど、多くのアーティストのプロデュースを手がけ、日本のエレクトロポップシーンに大きな影響を与えました。

中田さんの音楽プロデューサーとしての成功は、彼の音楽に対する深い理解と、革新的なアプローチによるものです。彼の楽曲は国内外で高く評価され、多くのアーティストに影響を与えています。

中田ヤスタカさんに関する意外なエピソードとして、彼が音楽制作において独学であることが挙げられます。彼は機材の使用方法について「多分(機材メーカーからしたら)正しい使い方をしていないから、自分でもよくわかってない。だから誰かに作曲方法をキチンと説明できない」と述べています。このように、彼の音楽制作に対するアプローチは、型にはまらない自由な発想から生まれていることが伺えます。

また、クラブが中田さんの活動原点でもあり、自分の好きなアプローチが聴衆に届くかを常に実験に試されている印象です。昔読んだインタビュー記事では、音楽ができあがってからCDとしてリリースされるまでに、半年以上の期間が開く場合もあるため、リリースされた頃には自分のアプローチ・サウンドが「古い」と思うこともあったようで、その新陳代謝の早さがすごいと思いました。

また、彼は自身のプライベート・スタジオで全ての楽曲制作を行っており、作曲はハードウェア音源を使用せず、ほぼ全てソフトウェア音源で行うため、他のミュージシャンと比較してシンプルなスタジオであるとも言われています。中田さんの音楽制作に対する独自のスタンスは、彼の作品が持つユニークな魅力の一因となっているでしょう。

中田ヤスタカさんが手がけた主な音楽作品

中田ヤスタカさんが手掛けた楽曲の中で特におすすめのものをいくつかご紹介します。彼のプロデュースする楽曲は、その革新的なサウンドと独特のスタイルで多くの音楽ファンを魅了しています。以下の曲は、彼の代表作として高く評価されているものです:

  • “SEVENTH HEAVEN” by Perfume: Perfumeの楽曲の中でも特に感動的なメロディーが印象的な曲です。
  • “Puppy love” by Perfume: Perfumeの初期の頃の曲で、ファンからの人気が高いです。
  • “Feel Again” by CAPSULE: CAPSULEの楽曲の中でも特にエモーショナルな曲です。
  • “Stay with you” by CAPSULE: 映画「ライアーゲーム」の主題歌としても知られています。
  • “dreamin dreamin” by CAPSULE: CAPSULEの楽曲の中でもポップでキャッチーなメロディーが特徴です。
  • “もんだいガール” by きゃりーぱみゅぱみゅ: きゃりーぱみゅぱみゅの楽曲の中でも特にアップテンポで楽しい曲です。
  • “ファッションモンスター” by きゃりーぱみゅぱみゅ: きゃりーぱみゅぱみゅの代表曲の一つで、彼女の個性が強く出ている楽曲です。
  • “CANDY CANDY” by きゃりーぱみゅぱみゅ: きゃりーぱみゅぱみゅの楽曲の中でも特にカラフルでポップな曲です。

これらの曲は、中田ヤスタカさんの音楽制作の幅広さと、彼の持つ音楽的センスを感じることができるでしょう。

個人的に好きな曲をあげたらキリがないのですが、Perfumeさんの中では特に以下の曲が好きです。サウンドのキレがすごいですよね。

  • シークレットシークレット
  • だいじょばない
  • Baby cruising Love
  • SEVNETH HEAVEN
  • スパイス
よくこんなポップな歌詞が思いつくなぁ…な「だいじょばない」
耳に刻まれるサウンドが心地よい「1mm」 かしゆかさんの髪型チェンジに「!?」となるファンも多い

中田ヤスタカさんの音楽作品の特徴

私個人の見解としては、以下の要素が中田ヤスタカさんの楽曲の魅力を形成しているように感じました。

  1. 独特のコード進行とメロディー: 中田さんの楽曲は、独特のコード進行やメロディーを取り入れており、これが国内外のリスナーに新鮮な聴き心地を提供しています。彼の音楽は、伝統的な和音と現代的なサウンドを融合させ、聴く者に強い印象を残します。
  2. 高い音圧と迫力あるサウンド: 中田さんの楽曲は、音圧が高く、迫力あるサウンドが特徴です。彼はコンプレッサーやリミッターなどの機材を駆使して、音そのものに迫力を付加するテクニックに長けています。音のキレがありつつ、耳に残りやすいキャッチーさが群を抜いていますね。
  3. 革新的なサウンドデザイン: 音楽プロデューサーとしての中田さんは、エレクトロニックミュージックの分野で常に革新的なサウンドを追求しています。彼の楽曲は、シンセサイザーやボコーダー、オートチューンなどの電子音楽機器を用いた実験的な要素が多く含まれており、聴く者に新しい音楽体験を提供します。ボーカルのオートチューン処理に関しても「真似できるならどうぞ」と言わんばかりのこだわりがあります。
  4. 国際的な影響力: 中田さんの楽曲は、海外のアーティストやメディアからも高い評価を受けており、多くのアーティストに影響を与えています。彼の音楽は、国境を越えて多くのファンを獲得し、日本のポップカルチャーを世界に広める役割を果たしています。
  5. アーティストとのシナジー: Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅなど、中田さんがプロデュースするアーティストたちの個性を引き出し、彼らの音楽的アイデンティティを形成する上で重要な役を担っています。

中田ヤスタカさんの音楽制作環境

中田ヤスタカさんはデスクトップミュージック(DTM)の先駆者として知られ、パソコンとDAWソフトウェアを使用した音楽制作を一般化させた人物で、物々しい音楽スタジオではなく、パソコンと必要最低限の機材だけで完結させてしまうスタイリッシュで機動的な制作環境が特徴的です。

彼の制作スタイルは以下のような特徴があります:

  • DTM全盛期の予言者: 中田さんは音楽活動初期から、作詞、作曲、アレンジ、ミックスを含む一気通貫での作品制作を行ってきました。彼はコンピュータミュージックにアイデンティティを感じ、PC完結の制作スタイルを早い段階から採用していました。
  • コンピュータとの一体感: 彼はコンピュータを使うこと自体が楽しく、多少不便でもコンピュータを使うことでしか生み出せない音楽を、自分の手でコントロールする楽しみを重視しています。
  • 創造性と自由度: CAPSULEやPerfumeなどのプロジェクトでは、自分が好きな、聴きたい音楽を思い立ったときに作ってリリースするスタイルを貫いており、制限や制約がない自由な制作環境を大切にしています1

中田ヤスタカさんの音楽制作手法は、彼の音楽に対する情熱と、技術的なスキルの両方を反映しており、彼の作品にはその独特なサウンドとスタイルが表れています。彼の音楽は、多くのリスナーに影響を与え、日本の音楽シーンにおけるDTMの普及に大きく貢献しています。

中田ヤスタカさんの音楽制作環境には、以下のような機材が含まれています

  • パソコン: MacBook Proを使用しており、移動先でもほぼ自宅と同じように制作進行が可能です。
  • DAW (Digital Audio Workstation): Steinberg社のCubaseを愛用しており、作曲・編曲からミキシングまで幅広く使用しています。
  • ソフト音源: Native InstrumentsのKompleteに含まれるMassiveやFM8などを使用しています。
  • オーディオインターフェイス: Universal AudioのApollo TwinやApogeeのONEなどを使用しています。
  • MIDIキーボード: Native InstrumentsのKomplete Kontrol S61 MK2やM-AudioのKeystation Mini32を使用しています。
  • スピーカー: GENELEC 8351Aなどを使用している可能性があります。

これらの機材は、中田ヤスタカさんがPerfumeやCapsuleなどのプロジェクトで使用しているもので、彼の特徴的なサウンドを生み出す上で重要な役割を果たしています。

階段を駆け上るという意気込みが詰まった「シークレットシークレット」のPV

Perfumeさんの関連情報

Perfumeさんは、音楽だけでなく、ファッションやカルチャーにおいても影響力を持つアーティストです。彼女たちの音楽は、新しい音楽の可能性を切り開き、多くのファンに勇気とインスピレーションを与えてきました。これからも彼女たちの活動から目が離せません。

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