📝 概要

2005年結成。小林祐介を中心に、シューゲイザー・ポストパンク・ニューウェーブを融合したダークで美しいサウンドを展開する、日本のオルタナティブロックの重要バンド。

お気に入りの曲

No.1

こわれる

2008年セルフタイトルアルバム収録の代表的シューゲイザーナンバー。ケンゴマツモトのギターはトレモロアームによるピッチ揺れを多用しており、フィードバックとウォール・オブ・サウンド的な音壁が楽曲全体を覆う。ギタートラックは少なくとも4〜6層で重ねられており、各々のピッチ精度を微妙にずらすことでコーラス的な広がりを生み出す(意図的な非同期チューニング)。ボーカルはディストーションギターと同じ中域帯に置かれ、歌声がもう一つのテクスチャーとして機能する構成。DTMでのシューゲイザー制作において轟音ギター層のステレオ幅(L→R広げ)とボーカルの埋め込み深さの設計参考になる。

No.2

Ghost Rider

2011年アルバム『To (melt into)』収録のポストパンク的疾走感を持つナンバー。リズムセクションは8分音符刻みのダウンストロークギターとタイトなスネアで構成され、Joy Divisionのように低域をベースが支配しながらギターが中高域のリズム刻みを担う帯域分割が明確。ベースラインはルートから半音動く半音階的アプローチでダークさを演出し、100〜200Hz帯にエネルギーが集中した録音設計になっている。小林祐介のボーカルはドライに近い処理(リバーブ短め)でポストパンクの緊張感を保ちつつ、コーラスでは微量のルームリバーブが加わり空間が開く。DTMでのポストパンク制作においてベースの半音階進行とギターの中高域リズム刻みの帯域共存設計の参考になる。

No.3

Hallelujah

2017年アルバム『Hallelujah』のタイトル曲。静寂のクリーンギターイントロから徐々にノイズが積み重なりフルバンドに展開するポストロック的なダイナミクス設計が特徴的。クリーントーン時のギターにはリバーブを深めにかけ(ルームサイズ大・ディケイ3〜4秒)、ノイズ段階に入ると急激にドライ感が増すミックス上の対比処理が施されている。吉木諒祐のドラムはビルドアップ部でのシンバルクレッシェンドとスネアの打鍵強度変化が顕著で、ヴェロシティの段階的増大がダイナミクスの主役を担う。DTMでのポストロック制作においてクリーン→ノイズトランジション時のリバーブ量オートメーションと、ドラムヴェロシティによる長尺ビルドアップ設計の参考になる。

No.4

黒い虹

アルバム収録のシューゲイザー×ニューウェーブ的ダークナンバー。「蒼い夜」の質感を表現するためにギタートレモロエフェクト(速度:8分付点音符相当)とコーラスが重層的にかかり、全体にゆらぎのある音像を形成。高松浩史のベースはピック弾きで輪郭を保ちながら低域(80〜150Hz)を担当し、ノイズギターとの被りを避けるためにギターには200Hz以下のローカット処理が施されている。THE NOVEMBERSの楽曲に特有の「夜の情景」を描く音響表現はトレモロ・コーラス・ディレイの複合エフェクト設計によって実現されており、DTMでのアンビエントロック制作におけるモジュレーション系エフェクトの多重掛けと位相管理の参考になる。

No.5

かなしみがかわいたら

2021年アルバム『At The Beginning』収録の電子音とバンドサウンドが交差するエクスペリメンタルナンバー。シンセパッドとギターの音色が近い周波数帯(1〜4kHz)を共有するため、各音源のEQでの帯域棲み分けよりも音色(倍音構成)のコントラストを使った共存設計が採用されている。静寂の間(ブレイク)を積極的に使うアレンジで、無音部分の長さが楽曲の緊張感を作り出しているため、DTMでの音量オートメーション設計において「ゼロまで下げる箇所」の前後の音量傾斜設計が学べる。ドラムは生とシンセパーカッションが混在し、アタック成分だけを合成ドラムから借りて自然なドラムに重ねるレイヤーミックス手法の実例になっている。

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