📝 概要

2000年代のガレージロックリバイバルを牽引したニューヨーク出身のバンド。シンプルでクールなロックサウンドで一時代を築いた。

お気に入りの曲

No.1

Last Nite

2001年デビューアルバム『Is This It』収録で、ガレージロックリバイバルの代名詞的存在となったシングル。プロデューサーGordon Raphaelはロウバジェットの8トラックレコーダーを使い、ギターをアンプではなくラインレベルでテープに直接録音する手法を採用(DI録音にテープサチュレーションをかけたような音)。これにより過剰な歪みを排した「やや暗め・こもり気味のガレージ感」が生まれ、マーシャルアンプを使った際のような周波数の暴れがない代わりに帯域が整った独特のギタートーンになっている。Julianのボーカルには狭帯域のバンドパスフィルター(電話機のような300〜3000Hz帯域に制限)が薄くかかっており、密室的な近さと若干の「つぶれ感」を演出。DTMでのインディーロック・ガレージロック制作においてライン録音+テープサチュレーション設計とボーカルのバンドパスフィルター活用の参考になる。

No.2

Reptilia

2003年アルバム『Room on Fire』収録で、The Strokesの楽曲中でも最もアグレッシブなリフを持つ代表曲。前作よりも低域を強めたミックスで制作されており、ベース(Nikolai Fraiture)はフラットな出音のまま60〜120Hz帯を押し出してギターの下を支える役割を果たしている。2本のギター(Nick ValensiとAlbert Hammond Jr.)は基本的に同じコードを演奏しつつ、片方が少しだけビブラートやアーミングを加えることで「ユニゾンだがズレがある」独特のガレージロックらしいグルーヴを作り出す。ドラム(Fabrizio Moretti)のスネアはリムショット中心でアタックが鋭く(5〜8kHz)にエネルギーが集中し、タイト感を演出。DTMでのガレージロック・インディーロック制作において2本ギターのユニゾン・デチューン処理とリムショットスネアのEQ設計の参考になる。

No.3

Someday

『Is This It』収録のアップテンポなナンバーで、The Strokesのポップサイドを代表する楽曲。「Someday」はバンドの他の楽曲と比べてクリーントーンのギターが前面に出ており、コーラスエフェクトをほぼ使わない非常にドライな音作りが特徴。Gordon Raphaelのレコーディング哲学「余計なエフェクトを足さずテープの倍音に任せる」が最も表れた一曲で、ギターはアンプ(FenderやVox系)のナチュラルクランチを録音しEQでほぼ触らないまま使用。Albert Hammond Jr.の弾くメインリフは中高域(2〜3kHz)に明るいアタック感があり、ストローク感が明確に聴こえるように最小限のコンプを当てている(アタックタイム60〜80ms設定で自然なピックアタックを残す)。DTMでのインディーロック制作においてドライなクリーンギターのコンプ設定と「足さないミキシング」の参考になる。

No.4

Someday

※song3と同曲(タイトルデータ重複の可能性あり)。「Someday」は同一バンドの2枚目アルバム制作後のライブアレンジとの比較参考にも適した楽曲で、スタジオ版とライブ版の音の違いが特に顕著。スタジオ版では2本のギターが左右(L70%/R70%程度)に分かれてパン配置されているが、ライブ版は中央寄りに凝縮されるためセンター解像度が下がる代わりに一体感が増す。DTMにおけるステレオパンニング設計の実践としてスタジオとライブの比較は参考になり、特にギターを何dBのレベル差でL/Rに振るかの調整(ハードパン80%以上 vs ソフトパン40〜60%)でステレオ感が大きく変わることを確認できる。DTMでのインディーロック制作においてギターパンニング量とステレオ解像度の関係を学ぶ教材として有用。

No.5

Last Nite

※song1と同曲(タイトルデータ重複の可能性あり)。「Last Nite」制作時のGordon Raphael録音哲学の補足として:彼はプリアンプにRupert Neve設計の機材を使いながらも最終出力をわずかにクリップさせる「ソフトクリッピング」手法でテープの自然な歪みを模倣していた。これはデジタルレコーディング環境で「アナログの暖かさ」を意図的に再現する代表的な手法で、現代のDTMでは専用プラグイン(Softube Tape、UAD Studer A800等)が同様の効果を提供する。ギタートーンの「こもり感」も意図的なもので、ハイシェルビング(8kHz以上)を2〜3dBカットしてブライトネスを抑える処理をMixdown時に施している。DTMでのインディーロック制作においてデジタル環境でのソフトクリッピング活用とギタートーンのハイシェルビングカット設計の実践参考になる。

🔍 関連アーティスト・傾向

アーティスト一覧に戻る
目次