こんにちは、DTM音楽研究家のイボGです。
今日は楽曲制作をする上で強力なツール「EZKeys」をご紹介していきたいと思います。
このソフトの特徴は、初心者にも手軽に扱える入門機的な位置付けとなっていますが、音もピュアで本格的。実際にこのEZkeysのみを使った楽曲も制作しましたので、是非この記事をご一読・検討いただけると幸いです。
EZKeysについて
TOONTRACK社より販売されている即戦力のピアノ音源で、作曲・編曲を強力にサポートしてくれるとともに、名前の通り簡単に扱える楽曲制作ツールです。既に演奏パターンが多数収録されており、パターンの選択やコードの編集を行うだけで、楽曲のアイディアを引き出すことができます。
鍵盤楽器以外にも、ベース、ドラムの構築作業、ミキシングの操作を手軽にアシストしてくれるEZbass、EZdrummer、EZmixがシリーズとして販売されていて初心者にも人気のソフトウェアです。
実際に、インスタント感覚で簡単に曲を作れるようになったので、楽曲制作を始めたばかりの人にもオススメできるソフトです。
EZKeysではインスタント感覚で制作可能
突然ですが、楽曲を作るうえで大切な3要素を皆さんご存知でしょうか。
答えは①リズム、②メロディー、③ハーモニーです。
楽曲制作では、当然メロディーの良さ(作曲技術)は求められますが、その他にもハーモニーの良さ(編曲技術)が要求されます。しかし、この編曲という作業はメロディーを作成する作曲と比べると圧倒的に経験や知識が足りないので、慣れるまでに相当の時間を要します。
通常、編曲の一歩目として「ハーモニーの構築作業」、いわゆる「コード付け(コード進行決め)」を行っていきますが、これも楽器が弾けたり、コードに関する知識が一定程度無いとスムーズに構築することができません。また、徐々に構築できるようになったとしても、コード進行(ハーモニー)が今イチ or マンネリということが増えていく…といった壁にぶつかり始めます(これは、一般に鍵盤やギター演奏の際に、自分の手癖が反映されてしまいがちだからと言われています)。
そんな時に、手元に「EZkeys」があると、コード付けや演奏パターンの構築があっというにできます。また、楽曲制作や編曲で行き詰まった時に本ソフトを立ち上げるという保険があると気持ちが楽になりますし、実際に私も行き詰まった時にかなりの割合で力を借りることが多いです。
実際に楽曲制作してみた(所要時間は3時間)
さて、ツールを紹介するだけでは無責任なので、実際にEZKeysだけでピアノアレンジをしてみました。
youtubeのリンクを貼っておきますので、BGMとして聞きながら読んでみてください。
良いアレンジになっているかどうか…というのは一旦置いておきますが、この動画の曲は3時間ほどで完成させることができました。正直、ここまで短い時間で作れたのは初めての経験で、やはりEZkeysは神ツールと言っても過言ではないと思いました。
EZKeysで曲を作ると、以下の手順を繰り返すだけで曲が作れます。
これなら私にもできそうかな!
- 伴奏パターンをプリセットから選ぶだけ
- コードを編集する
- 手持ちのDAWに貼り付ける
- 必要に応じてピアノロールで細かく直す
他のソフトと比べたEZKeysの良いところ
何といっても、まずは「演奏パターンライブラリ」「コードパレット」といった補助機能によって、音楽制作が簡単にできるところが強みです。また、コード構築を「EZKeys」でやって、ピアノ音源は後で差し替えるといったことも可能ですので、作編曲ツールが付いている分、他の製品よりもオススメできる「まずこれを買っとけ」的なソフトです。
セレンディピティ(偶然の出会い)
たまたま伴奏パターンをライブラリからコロコロと切り替えているうちに自分が思い描いていた楽曲とは別の角度での道が切り開かれることもあります。
これは自分の力ではなく、ツールとの化学反応によりたまたま生まれた作品ではありますが、このたまたま生まれた作品こそ何か特別な武器を持っていることが多いので、自分はとても大切にしています。
少し伴奏パターンが出てこないなぁと悩んだら頼ってみるのもいいきっかけになるかもしれません。
価格
値段も16,000円前後でほかのピアノ音源と比較すると圧倒的にお買い得です(他は30,000円以上しますので…)。セール時には半額程度に割引されるので、是非セール時を狙って入手してください。
音質
EZkeysの音色については、ネット上の評判を集めてみると賛否両論といった感じの印象ですが、私的にはキレの良いサウンドを求める時によく使う音源の1つとなっています。
音色の傾向としては、「リッチな響き」という感じではなく「固めの音」という印象ですが、楽曲として自然な演奏表現をすることができて、ポップスに馴染みやすい使い勝手の良い音色だと感じています。
ちなみに、私は以下の製品を持っていますが、Addictive Piano、Fantom-XR(エクスパンションボード含む)などの重厚な音色を好む傾向にあり、逆に「Ivory」は、ベロシティの調整がシビアなことから、音源の差替に余計な手間がかかるので扱いづらく苦手意識を持っています。
所持している主なピアノ音源
「Ivory」、「Addictive Piano」、「Fantom-XR(Rolandハードシンセ)」、「MOTIF XF(YAMAHAハードシンセ)」、「TruePianos」、「EMOTIONAL PIANO」他…。
デメリット
ここまで、作編曲の強力な補助ツールになると強調して書いてきましたが、もちろんこれだけで充分と言い切れる100%完全無欠な製品ではないので、その点は補足しておきたいと思います。
具体的には、次の点に気をつける必要はあるかもしれません。
- 演奏パターンによって、選んだコードとマッチしないことがある
- 演奏がマンネリ化する可能性がある(拡張ライブラリの購入で回避可能)
①は元々用意されている演奏パターンの和声(コード)を変えることによって、不自然(不協和音)な場所が発生する場合があります。よって、半音で和音が積み重なって音が濁ってしまった場合やコードの切り替わるタイミングが不自然なところはピアノロール画面でポチポチと地味に編集をする必要が出てくるので、少しばかりの労力は覚悟しておいた方が良いと思います。
あくまでもあなたを支える補助的なツールとして認識することが重要です。
EZKeysは末永くお付き合いできる製品
最後になりましたが、EZkeysにはバリエーションを追加する拡張MIDIパックも売られており、購入することで様々なジャンルをカバーできるようになります。私も5種類の拡張ぱっくを購入したところ、EZkeysさえあれば、伴奏パターンに悩んで制作を辞めてしまうということがなくなりました。
公式サイトの製品ページは以下のリンクからアクセスしてみてください。