「Ableton Liveを使っているアーティストは誰?」——この疑問に、すべて出典付きで答えるのがこの記事です。ネット上には使用DAWのまとめ情報が数多くありますが、出どころの怪しい孤立した記述も少なくありません。本記事では、本人のインタビュー・本人SNS・Ableton公式のアーティスト紹介など、確認できた情報源を各アーティストに明記しました。日本13組・海外21組、計34組です。
それぞれのアーティスト名から、当サイトのアーティスト大辞典(プロフィール・代表曲・制作スタイル)にジャンプできます。
Ableton Liveとは
Ableton Live は、ドイツ・ベルリンの Ableton 社が開発する DAW(音楽制作ソフト)です。最大の特徴は、ループ素材を格子状に並べて即興的に組み合わせる「セッションビュー」と、従来型のタイムライン編集「アレンジメントビュー」の2画面構成。曲作りの実験とライブパフォーマンスがひとつのソフトで完結する設計が、エレクトロニック系を中心に世界中のアーティストを惹きつけてきました。現行版は Live 12 で、エディションは Intro / Standard / Suite の3種類(他にハードウェア等に付属する Lite があります)。
日本のアーティスト(13組)
☆Taku Takahashi(m-flo)
m-floのトラックメイカー。Cubaseから乗り換えて10年以上、Ableton LiveとPush 2を制作の中心に据えていることをインタビューで公言しています。アーティスト詳細|出典: ICON
TeddyLoid
「僕の音楽制作にはAbletonが不可欠」と本人がSNSで明言。長年 Live Suite を使い続けているアーティストです。アーティスト詳細|出典: 本人X
tofubeats
Ableton公式ブログ「In Session with tofubeats」に登場し、自身のLiveセットを解説。Push や Move も含め、長年のメインDAWとして活用しています。アーティスト詳細|出典: Ableton公式ブログ
KREVA
Ableton Live 11 でトラックを制作し、Pro Tools で歌を録音、再び Live に戻して仕上げる——という制作フローをサウンド&レコーディング・マガジンで公開しています。アーティスト詳細|出典: サンレコ
kz(livetune)
名義「livetune」の由来はAbleton Live + Auto-Tune。名前そのものがLive愛の証明という長年のユーザーで、サンレコのLive 11特集にも登場しています。アーティスト詳細|出典: サンレコ
MONDO GROSSO(大沢伸一)
Ableton Japan共催のウェビナーで「ラビリンス」等のLiveセッションファイルを自ら公開・解説。スタジオ取材でも制作DAWはLiveです。アーティスト詳細|出典: KAI-YOU
Seiho
サンレコ公式で連載「Seihoが使うLive」(全3回)を持ち、Live付属エフェクトの活用術を解説するほどのLive使い。アーティスト詳細|出典: サンレコ連載
TAKU INOUE
「ミラーチューン」等で知られるコンポーザー。近年は曲作りからTD(トラックダウン)までAbleton Liveで完結していると語っています。アーティスト詳細|出典: Real Sound テック
Yunomi
2013年にReasonからLiveへ移行。シンプルなUIに惹かれて以来、Liveで制作を続けているとAbleton公認連載で語っています。アーティスト詳細|出典: Real Sound テック
Carpainter
TREKKIE TRAX主宰。ハードウェアを使わず、ノートPCのAbleton Liveだけ・マウス打ち込みで制作すると公言するスタイルです。アーティスト詳細|出典: clubberia
水曜日のカンパネラ(ケンモチヒデフミ)
全曲の作編曲を手がけるケンモチヒデフミの制作環境はAbleton Live 11。リファレンス曲をLive上に並べて解体する「マッシュアップ作曲法」をサンレコで披露しています。アーティスト詳細|出典: サンレコ
原口沙輔
「人マニア」等で注目を集めるボカロP・音楽家。リットー系メディアplug+の「Ableton Liveを使用するボカロP」特集にLiveユーザーとして掲載されています。アーティスト詳細|出典: plug+
miida(miida and The Department)
ex.ねごとの沙田瑞紀によるソロプロジェクト。Ableton Liveのリズムパターンからトラックを作り始めると制作手順を語っています。アーティスト詳細|出典: TuneCore THE MAGAZINE
海外のアーティスト(21組)
Skrillex
「I love Ableton Live」とAbleton公式ブログで公言。付属シンセOperatorを多用し、ラップトップ1台で完結する制作スタイルはダブステップ世代の象徴です。アーティスト詳細|出典: Ableton公式ブログ
Diplo
Ableton公式アーティストページで、Liveを制作の中核として紹介。標準搭載のSamplerが自身の音作りの原点だと語っています。アーティスト詳細|出典: Ableton公式
Flume
FL Studioから移行し、現在はLive主体。デビューアルバムのデラックス版に本人によるLiveチュートリアルを収録したほどで、Ableton公式ブログでも制作術が特集されています。アーティスト詳細|出典: Ableton公式ブログ
deadmau5
自身のMasterClass映像教材でAbleton Liveを使った制作工程を実演。Cubase等も併用するマルチDAW派ですが、Liveは制作の主要ツールのひとつです。アーティスト詳細|出典: MasterClass
Marshmello
GQの「Actually Me」企画で「I use Ableton」と本人が回答。GarageBandを卒業して以来、一貫してAbleton派だと明かしています。アーティスト詳細|出典: GQ(YouTube)
The Chainsmokers
Reddit AMAで使用DAWはAbleton Liveと回答。制作解説動画でもLiveの画面で、Serum・Omnisphere 2といった定番シンセを操っています。アーティスト詳細|出典: EDM Sauce
ILLENIUM
「音楽で生きていくと決めた翌日にAbletonを買いに行った」というエピソードの持ち主。制作配信でもLive上でOzoneやSerumを使う姿を公開しています。アーティスト詳細|出典: Westword
Tiësto
使用ソフトを問われて「Logic and Ableton」と本人が回答。制作とライブの両面でLiveを使う、Logic併用スタイルです。アーティスト詳細|出典: FL Studio Music
ODESZA
ライブ活動を機にAbletonへ移行し、メンバー2人がLiveを同期させて演奏。「Liveの付属音源だけでも良い曲は作れる」という発言も残しています。アーティスト詳細|出典: Synth History
Four Tet
サンプラーを使わず、Liveのアレンジ画面での直接編集だけで制作すると公言。『Beautiful Rewind』はラップトップのLiveのみで完結させたそうです。アーティスト詳細|出典: MusicRadar
Jon Hopkins
「モジュラーもドラムマシンも持っていない。実際ほぼAbletonと拾った素材だけ」と語る、ソフトウェア完結派。緻密なエレクトロニカの正体はLiveの中にあります。アーティスト詳細|出典: MusicRadar
Bonobo
Ableton公式ブログでアルバム『Migration』の制作手法を解説。長年のLogic使いからLiveへ移行し、ライブの同期システムもLiveで組んでいます。アーティスト詳細|出典: Ableton公式ブログ
Caribou
Ableton公式映像「On Stage with Ableton Live」でライブでの活用法を自ら解説。モジュラーシンセの音源もLiveに取り込んで演奏に組み込みます。アーティスト詳細|出典: Ableton公式(YouTube)
Peggy Gou
ロンドン時代にプロデューサーの個人レッスンでAbletonを習得したと語るDJ/プロデューサー。制作環境はiMacとLiveが中心です。アーティスト詳細|出典: DMY
Washed Out
ライブ用に導入したLiveのワークフローの速さに惹かれ、制作の中心もAbletonに移行。「新作はすべてLiveで作った」と語っています。アーティスト詳細|出典: MusicRadar
Flying Lotus
「Ableton Liveを人に強く薦める。最も先進的だ」とAbleton公式インタビューで発言。『Until the Quiet Comes』などの実験的なビートもLive中心に生まれています。アーティスト詳細|出典: Ableton公式ブログ
Thundercat
「Pro ToolsからAbletonに移った。ゲームチェンジャーで、今もそうだ」とGuitar Worldで発言。ベースの怪物のソングライティングを支えるのもLiveです。アーティスト詳細|出典: Guitar World
El-P(Run the Jewels)
Run the Jewelsのプロデューサー。Ableton公式アーティストページに掲載され、『RTJ4』の制作もLive中心だったと語っています。アーティスト詳細|出典: Ableton公式
Arca
Björk作品への参加でも知られる前衛エレクトロニック・アーティスト。FADERのカバーストーリー取材で、Liveを操る制作セッションの様子が記録されています。アーティスト詳細|出典: The FADER
Grimes
「Ableton is my god」「DAWは絵筆のようなもの」と語るほどのAbleton信者。ボーカル編集にはLogicも併用しますが、制作の核はLiveです。アーティスト詳細|出典: iZotope
Tame Impala(Kevin Parker)
『Lonerism』の制作でマルチトラックレコーダーからAbleton Liveへ移行。本人はその導入を「覚醒だった」と振り返っています。アーティスト詳細|出典: Mixdown
なぜAbleton Liveが選ばれるのか

34組の顔ぶれを眺めると、傾向がはっきり見えてきます。第一にセッションビューの存在。ループを並べて即興的に試行錯誤できる画面構成は、ビートやトラックを「実験しながら組み立てる」タイプの音楽家と相性が抜群です。Four Tetのように「Liveの画面上の編集だけで曲を完成させる」使い方は、その象徴といえます。
第二にライブパフォーマンスとの一体性。CaribouやODESZA、Washed Outのように「ライブのためにLiveを導入したら、制作の中心まで移ってしまった」という流れは、今回の検証で繰り返し登場したパターンです。ソフトの名前が「Live」である理由そのものですね。
第三に移行組の多さ。Cubaseから(☆Taku Takahashi)、Pro Toolsから(Thundercat)、Logicから(Bonobo)、Reasonから(Yunomi)——他DAWで実績を積んだ上でLiveに乗り換えたアーティストが目立ちます。ワークフローの速さが乗り換えの理由として最も多く語られていました。
よくある質問
Q. 日本人でAbleton Liveを使っているアーティストは?
本記事で出典を確認できただけでも、☆Taku Takahashi(m-flo)、tofubeats、KREVA、水曜日のカンパネラ(ケンモチヒデフミ)、TeddyLoid、TAKU INOUEなど13組がいます。詳しくは本文の「日本のアーティスト」の章をご覧ください。
Q. AbletonとLogicやCubaseはどちらが良い?
作る音楽と作り方次第です。ループ主体のエレクトロニック系・ライブ演奏との連携ならAbletonに分がありますが、バンド録音や劇伴では他のDAWが選ばれることも多いです。DAW別の使用アーティストは使用DAWまとめ記事で比較できます。
Q. どのエディションを選べばいい?
まず試すならIntro、本格的に制作するならStandard、Max for Liveや全部入り音源まで欲しいならSuiteが目安です。多くのオーディオインターフェースにはLiteが付属するので、そこから始めるのも定番です。
この記事の検証方法
掲載した34組は、すべて本人の発言(インタビュー・SNS・映像)、Ableton公式のアーティスト紹介、または信頼できる音楽制作メディアの記事で使用を確認したアーティストのみです(最終確認: 2026年8月)。出典を確認できなかったアーティストは、有名なAbletonユーザーとして紹介されることがある場合でも掲載していません。使用DAWは時期により変わることがあります。
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