【有名アーティストから学ぶ音楽制作のいろは#004】m-flo先生

本コーナーでは、音楽業界のトップランナーたちがどのようにして彼らのヒット曲を生み出しているのか、各アーティストの音楽略歴をたどりながら、彼らの楽曲が持つ独特の特徴を探っていきたいと思います。


こんにちは、イボGです。

学生時代からめちゃくちゃハマっていたアーティストの一つが「m-flo」さん。楽曲のレベルもさることながら、独自のユニークなプロデュースを展開していて、多数のアーティストに影響を与えたクリエイティブなグループです。世界的なアーティストになった「藤井風」さんも好きなようで、「come again」のカヴァー動画を上げるほど。

私も、先日AIボーカル(Synthesizer V AI)を駆使してこの楽曲をカヴァーさせていただきましたが、なんで着手してしまったんだろう…と激しく後悔しました。よーく考えれば、分かっていたはずなのに。VERBALさんのラップパートがえげつないことや、メロディーとコーラスの絡みも複雑でした。クールでスマートな楽曲のせいで、シンプルなように聞こえるのですが、これまで着手した楽曲の中で一番AIボーカルのトラックを数を消費しましたし、何回も諦めかけ、リテイク数も多かったです。

イボG

心底好きな曲に挑戦できて良かったです

AIボーカルを使いつつ、DTMでカヴァーしました

では、今回はm-floさんの音楽への向き合い方について掘り下げていきたいと思います。

目次

m-floさんの音楽略歴

m-floさんは、日本の音楽シーンにおいて独自の地位を築いてきたグループです。1998年にインターナショナルスクールの同級生だったVERBALさん(MC)、☆Taku Takahashiさん(DJ)によって結成され、後にLISAさん(ボーカル)が加わり、トリオとしての活動を開始しました。

彼らの音楽は、ヒップホップ、R&B、ジャズ、レゲエ、ボサノヴァ、ハウス、2ステップ、ドラムンベースなど、多様なジャンルを取り入れたもので、日本語と英語が自然に入り交じる歌詞が特徴です。m-floさんの楽曲は、近未来や宇宙を舞台にした世界観を持ち、その斬新なサウンドとスタイルで、日本だけでなく国際的にも注目を集めています。

1999年にメジャーデビューを果たし、2ndアルバム「EXPO EXPO」では80万枚のセールスを記録するなど、日本の音楽シーンに強烈なインパクトを与えました。2002年にLISAが脱退し、VERBALと☆Takuの2人で「Loves」シリーズというコラボレーションプロジェクトを展開。このシリーズでは多くのアーティストとのコラボレーションを行い、新たな音楽の可能性を追求しました2

2017年には、オリジナルメンバーであるLISAが復帰し、m-floは再び3人体制となりました。これを機に、彼らは「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」や「SUMMER SONIC」などの大規模な音楽フェスティバルに登場し、新たなアルバム「KYO」をリリースするなど、活動を再開しました2

m-floさんの音楽略歴は、日本のポップカルチャーにおける多様性と革新性の象徴と言えるでしょう。彼らは常に時代の最先端を行く音楽を提供し続け、多くのリスナーに影響を与えています。ブログ紹介においても、その革新的なアプローチと、国境を超えた音楽性が強調されるべきです。

イボG

とても凡人には描けないような曲ですが、癖になる秀逸な曲が多いです

  1. 2ndアルバム「EXPO EXPO」 – 約80万枚のセールス
  2. 1stマキシシングル「the tripod e.p.」 – オリコン初登場で9位を記録

これらの記録は、m-floが日本の音楽シーンに与えた影響の大きさを物語っています。特に「EXPO EXPO」のセールスは、彼らの音楽が幅広いリスナーに受け入れられたことを示しており、その後の「Loves」シリーズなどのプロジェクトにもつながっています。ブログでの紹介に際して、これらのセールス記録はm-floの成功を強調する重要なポイントになるでしょう。

m-floの「come again」は、オリコン週間チャートで最高4位を記録し、約40万枚のCDセールスを達成する大ヒット・ロングセラーとなりました。また、この楽曲は、海外で流行していた「2ステップ」というリズムが日本に輸入されたメジャー作品として音楽シーンにおいて重要な役割を果たし、今日まで多くのアーティストに影響を与え続けています。

ちなみにm-floの代表作の1つ「come again」は、カネボウ化粧品「テスティモ」のタイアップソングとしても知られ、テレビCMで頻繁にオンエアされたことも、その人気に一役買っています。

…が、実は、タイアップに持ち込んだのは「EXPO EXPO」に収録されている「prism」の方だったとのことですが、先方があまり良い反応ではなかったらしく、そのリベンジで「come again」が生まれたということがYouTubeで語られていました。

このような背景が、m-floの楽曲「come again」の成功につながったと言えるでしょう。

「come again」なんてクールな曲なんだろうと鬼ヘビロテしていました

タイアップに持ち込んだ曲

これが良い反応ではなかったとは(笑)でも、そのやり取りがなければ、リベンジマッチの「come again」が生まれてなかったのですから、良い働きだったかもしれません。

「prism」の動画コメントを見てみると、当時、衝撃を受けた人が多そうです。私もその一人で、VERBALさんのラップパートをめっちゃ自由帳に書き込んで練習していました(笑)。

アルバム「EXPO EXPO」に収録されている「Prism」 当時超ハマった

メンバープロフィール

LISA(リサ)

  • 名前: 成田エリザベスサクラ(LISA)
  • 生年月日: 1974年10月26日
  • 出身地: 東京都
  • 活動期間: 1993年 – 現在
  • ジャンル: J-POP, R&B
  • 職業: 歌手
  • レーベル: rhythm zone
  • 事務所: LDH
  • 共同作業者: m-flo
  • トリリンガル: 日本語、英語、スペイン語

LISAは、日本人とコロンビア人のハーフで、トリリンガルとしての能力を持ち、その多文化的背景が彼女の音楽にも反映されています。m-floのメンバーとしてだけでなく、ソロアーティストとしても活動しており、彼女のボーカルは力強く、感情豊かです。また、彼女はm-floを一度脱退しましたが、2017年にグループに復帰し、新たな音楽をファンに届けています。

LISAの音楽は、その独特な声とスタイルで、多くのリスナーに愛されており、彼女の楽曲はしばしば感動を呼び起こします。m-floとしての活動だけでなく、ソロアーティストとしても成功を収めており、日本の音楽シーンにおいて重要な役割を果たしています。

VERBAL(バーバル)

  • 本名: 柳 榮起(リュウ・ヨンギ)
  • 生年月日: 1975年8月21日
  • 出身地: 東京都
  • 職業: MC、DJ、音楽プロデューサー、デザイナー
  • 活動期間: 1998年 – 現在
  • レーベル: rhythm zone
  • 事務所: LDH JAPAN
  • 共同作業者: m-flo, TERIYAKI BOYZ, PKCZ®, HONEST BOYZ
  • その他: VERBALは韓国系日本人で、m-floの他にもTERIYAKI BOYZやPKCZ®などのグループで活動しています。また、ジュエリーブランド「AMBUSH®」のCEOとしても知られています。

☆Taku Takahashi(タク・タカハシ)

  • 本名: 高橋 拓(たかはし たく)
  • 生年月日: 1974年3月29日
  • 出身地: 神奈川県横浜市
  • 職業: DJ、音楽プロデューサー
  • 活動期間: 1998年 – 現在
  • レーベル: Tachytelic Records, TCY Recordings
  • 事務所: LDH JAPAN
  • 共同作業者: m-flo, THE SUITBOYS, Ukatrats FC, ravex
  • その他: ☆Taku Takahashiは、m-floのトラックメイキングを担当し、国内外のアーティストに楽曲提供やリミックスを行うなど、幅広い活動を展開しています。また、インターネットラジオ「block.fm」の主宰者でもあります。

m-floさんが手がけた主な音楽作品

BoAとコラボがシナジー効果を生み出した「 Love Bug」

また、LISAがソロ活動となってからは、ゲストボーカルを迎えた形の「Lovesシリーズ」を展開しており、

m-floの良いエッセンスが凝縮された「miss you」
m-floのバラードソングはとても良いです

m-floさんの音楽作品の特徴

私個人の見解としては、以下の要素がm-floさんの楽曲の魅力を形成しているように感じました。

  1. ジャンルの融合: m-floさんはヒップホップ、R&B、エレクトロニカ、ポップなど、多様なジャンルを巧みに融合させています。このジャンルの境界を越えたアプローチは、新鮮で予測不可能な音楽体験を提供し、リスナーに深い印象を残します。
  2. 言語のミックス: 彼らの楽曲では、日本語と英語が自然に混在しており、国際的な感覚を持ちながらも、日本独自の文化的アイデンティティを保っています。このバイリンガルな歌詞は、グローバルなリスナーにもアクセスしやすく、国内外でのファン層を広げています。
  3. プロダクションの質: ☆Taku Takahashiさんの洗練されたプロダクションスキルは、楽曲のクオリティを高めています。彼の細部にわたる注意と革新的なサウンドデザインは、m-floのトラックを際立たせています。
  4. コラボレーション: m-floさんは多くのアーティストとのコラボレーションを行い、それぞれの楽曲に新しい色を加えています。これにより、常に新鮮なサウンドを保ちながら、多様な音楽的視点を取り入れています。
  5. 感情的な共鳴: LISAさんの力強く感情豊かなボーカルは、リスナーの心に直接訴えかけます。彼女の歌声は、楽曲の感情的な深みを増し、聴く人の心に残る要素となっています。
  6. 革新性と実験性: m-floさんは音楽的な実験を恐れず、常に新しい音楽の形を模索しています。この革新的な精神は、彼らの楽曲が時代を超えて愛され続ける理由の一つです。

これらの要素が組み合わさることで、m-floさんの楽曲は単なるポップミュージックを超えた、深い魅力を持つ芸術作品となっています。

ヒット曲誕生の秘話を語ってくれています(2022年の☆Taku Takahashiさん)

音楽制作環境

☆Taku Takahashiさんの音楽制作環境については、使用している機材には以下のようなものがあるようです:

  • E-MU E4 Platinum: これはE4 Ultraサンプラー・シリーズのフラッグシップ機で、最大同時発音数は128、128MBのメモリーや20GBのHDDを標準搭載しています。多様なファイル形式をサポートし、32ビット処理の内蔵エフェクトも特徴です。
  • ARMEN 1200 Sound: E-MU SP1200のラック・モディファイ版で、サンプラーとしての仕様はSP1200と同様です。最長2.5秒のサンプルを割り当てることができ、計10秒のサンプリングが可能です。

☆Taku Takahashiさんは、これらのハードウェア・サンプラーを駆使して、独自のサウンドを作り出しています。彼はサンプリングやピッチ変更を行いながら、音色の変化を楽しむと同時に、クリエイティビティを追求していることがインタビューから伺えます。

これらの機材は、彼の音楽制作における個性とクオリティを高めるための重要なツールとなっています。彼の音楽制作に対するアプローチや、使用する機材によって、作品に独特の個性が生まれるのですね。また☆Taku Takahashiさんは海外でも精力的に活動をしていますが、海外の人はレビューをストレートに伝えてくれることが面白いと告げており、その中で気がついたことは「完璧でない部分が面白い」というとだそうです。

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最後にm-floさんの関連情報をご紹介して終わりにします。ありがとうございました。

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