【VST解説】WavesのV-Compの基礎知識と使い方

こんにちは、DTM音楽研究家のイボGです。

今回はWaves社のプラグインから「V-Comp」の基本操作とサウンドの特長などをまとめました。

目次

製品の特長・コンセプト

Wavesは、「Rシリーズ」「Hシリーズ」など製品コンセプトごとにアルファベットを冠した命名をしていますが、この「Vシリーズ」では、ヴィンテージ機器のハードウェアプロセッサーを忠実にモデリングしており、特に60年代・70年代頃の音楽に見られるウォームでファット、リッチなサウンドを簡単に提供することを目的としています。

Waves V-Comp Master Bus Compressorはディエッサーが付いているクラシックタイプのコンプレッサー/リミッターで、Neve 2254マスターバスリミッターを精密にモデリングしており、温かいサウンドを得たい場合に特に有効です。

Neveとは
1961年に設立されたイギリスの音響メーカーでルパート・ニーヴ氏が創業。レコーディング業界における数々の伝説的な定番機器を生み出しており、現代ではそれらをモデリングしたVSTプラグインが数多くのメーカーから出されている。

V-COMPは、他のコンプレッサーに見られるようなスレッショルドの調整機能がありません。これは、コンソールのマスターバスコンプレッサーをモデリングしているためで、オリジナルのアナログコンソール上では、マスターバスコンプレッサーのスレッショルドをコンソールのマスターフェーダーによってコントロールしており、ミックスのオーディオ信号が高ければマスターフェーダーのゲインが増加し、より深いコンプレッションが得られるという仕組みです。

なお、V-Seriesで気をつける必要があるのが、信号基準レベルも実機のアナログ基準としているので、デジタルレベルのままの信号を流すと、入力過多となってしまう点で、V-Comp使用時に気をつけないと音がパツパツに潰れてしまいます。

アナログの世界では、0~+5dBUが理想的なレベルとされており、アナログ基準ので0dBUはデジタルスケール上の-22dBFSとなるように設定されていることから、V-Compの理想的な入力レベルは-22~-17dBFSとなるので、この点は必ず覚えておいてください。

※dBuとdBFSについては、こちら。

V-COMPの画面レイアウトは、上部がプラグイン全体の設定、右下がコンプレッション部、左下がリミッター部となっています。

では早速各パラメーターの動きを紹介いたします。

使い方・パラメーター

V-COMPが有効なシチュエーションとして、Wavesの公式マニュアルでは、ミッドレンジのきめ細かさを犠牲にすることなく、ファットなサウンドを求めている時やトラック同士を上手くなじませたい時、クリアな音色よりも豊かなな音色を手に入れたい時に有効とされています。

V-COMPパラメーター

プリセット

この製品の武器は、楽器ごとの即戦力プリセットが付いていることで、個人的にも重宝しているプラグインの一つです。

参考動画

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